#2 2年越しの恩返し―マツダ・ディーラー訪問記―(前編)
――ファミリアS−ワゴンのATF交換サイクルについて考える





 免許を取ってから10年以上経ちますが、車のディーラーと言うのはついぞ縁のない場所でした。
 
 免許を取ったばかりの学生時代はもちろん社会人になってからもカツカツで、しかも車以外のものにもアレコレお金を使うものですから、新車なんて逆立ちしても買えません。せいぜいショールームを店の外からチラリと見てため息をつく・・・・その程度のことしかできませんでした。
 
 まあ何よりもコスト最優先で、しかもパンクでポンな傾向があった20代の頃なら、それでよかったんですけどね。「メーカーやディーラーの言うことなんか聞いてられるか」つって、社外品のオーディオやら添加剤やらを好き放題に使いまくりでしたから。車検に関しては信頼の置ける個人経営の整備工場に持ち込んでましたしね。
 
 でも、ファミリアファミ子を手に入れた時から、そういった考えを改めました。とにかく長く乗りたいという思いと整備簿が一切ないという不安感からマニュアルを熟読し、またネットで色々なことを検索し、不安を一つ一つ取り除いていきました。
 
 
 そのひとつが『ATF交換』でした。
 
 
 ATFというのが何なのか? というのはWikipediaか何かを見てもらえばわかると思うのですが、要するにミッションの潤滑剤ですね。
 
 これに関しては「交換しなきゃ壊れる」という人と「交換すると壊れる」という人がいます。交換の仕方についてもいくつかの方式があり、それぞれ「このやり方がイチバン!」と言っています。「これ以外のやり方じゃATぶっ壊れますよ」と。
 
 こういう時、私のような非メカニック人間は困ってしまいます。実際のところどうなのよ? と頭を抱えてしまいます。ガソリン系かオイル系かといえばオイル系なのかな? と思う私ですが(その辺についてはコチラの記事をご覧ください)、そのオイルはまるでドラえもんのようにうす〜いものなので、イマイチ確信がもてないのです。
 
 そこで私がよりどころにしたのは、おそらくその車のことを誰よりもわかっているメーカーが作った説明書。それによればATFはシビアコンディションで6万キロ、そうでない場合は無交換でOKということでした。む、む、無交換!?
 
 つまりそういうことなんですよ。イエローハットや一部の交換業者は2万キロごとに交換とかってうたってますけど、このファミ子はシビアコンディションでも6万キロ、そうじゃなかったら無交換でいいんですよ。もしかしたら2万キロごとに交換するのがいいのかもしれませんが、私はメーカーが言うことを信じます。それでいいです。
 
 あとはこの車がシビアコンディションなのかどうかの判断ですが、これはもう整備簿がないのでわかりません。そこで交換が必要かどうかの判断をしてもらおうと思い、かなりドキドキしながら東北マツダ都南店様にうかがったのです。
 
 まあ、点検してもらったら、交換する必要もないくらい状態がよかったんですけどね。すごく丁寧に接客をしていただいたのに、何もせずに帰ってしまった――それが、すごく申し訳ないなって思ったんです。
 
 だから、いつか何らかの形で恩返し・・・・というわけではないんですけど、ちゃんとした形でお世話になりたい。そう思っているうちに1年が過ぎ、さらに1年が過ぎてしまった次第です。
 
 
 (思いのほか長くなったので後編へ続く)


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