PROJECT NEKOTORA



青森DASH! 夕日が沈むまでどこまでいけるか!?
Sep.2.2021 - Fukaura, Aomori

皆様、新型コロナウイルスが全国的に広まっている状況ですが、いかがお過ごしでしょうか。

不要不急の外出を控え、マスクや手洗いなどの基本動作を徹底する。それが一番であることは言うまでもありません。

しかしながら、その一方で私はホテル観光業のカテゴリに入る仕事をしています。旅行を楽しむことが不要不急の外出に当たると言われれば、「確かにその通りだ」と思う部分もありますが、だからといって誰もお客さんが来てくれなかったら、うちのホテルはいよいよ廃業となります。……まあ、俵に足がかかっていても、何とか持ちこたえているだけ、いい方ですが。

だから私は旅をしてきました。人が集まるようなところには極力いかず、基本的には屋外で活動。やむを得ず(トイレとか休憩とかで)建物の中に入るような時は必ずマスクをして、入退室時は消毒シュッシュッです。……というわけで、実際どんな感じだったのかというのを、有り余る写真をもとに書いていきたいと思います。


タイミング


って、こうして書きながら思い出したのですが、最初は別な用事があって出かけたんです。それがなんであったかは、結果的に果たせなかったので割愛しますが、とにかくそういうことです。そして、用事を果たせなかったことが悔しくて、ちょっと泣きそうになってしまったのです。

それで、深浦町に行きました。地理的にも、その場所から車で1時間ほどの距離でしたし。今回はオートバイではなく車ですから、夜になろうと何だろうと比較的安全に帰れるし。天気もいいし、これならいつか見てみたいと思っていた「夕陽海岸」からの景色をこの目で見ることができるんじゃないか……ということで、さらに車を走らせたのでした。とにかく何か楽しい思い出を作ってからじゃないと帰れない! というか帰りたくない! ええ「センチメンタルなんだよ」とジュドー・アーシタに言われてもいいんです。とにかくこれを好機ととらえたんです私は!


さて青森県の西海岸にある深浦町というのは、なかなか交通の不便なところです。けなしているわけではありません。事実問題として、内陸にある十和田市からは弘前から回り込むか、そうでなければ秋田県能代市までいかないと、たどり着けないんです。なぜなら世界遺産『白神山地』があるから。一応、その白神山地を抜けて弘前まで行く県道28号(通称『白神ライン』)というのがあるんですが……


ということなんですね。狭路で未舗装。しかも近道っていうワケでもない……となれば、完全に趣味の道路です。国道を「酷道」と言ったり県道を「険道」と言ったりする人向けの道路です。

私がもしもクロカン系あるいはラリーカーベースの車に乗っていたのなら、行ってみようと思ったのですが、キューブはそういう車じゃないのでね。汚れたり傷ついたりするリスクが大きいことがわかっているのなら、わざわざ行きません。3キロくらい走りながら悩んで、そう結論して引き返しました。



思い出は今も、これからも


  さて弘前から深浦町に向けて車を走らせていくと、最初にたどり着くのは「鰺ヶ沢町」。目の前に海がパーッと広がるT字路を左折すると南下して深浦町方面へいくところを右に行くと、すぐに「きくや商店」があります。「行ったことないけど知ってるよ」という方は日本中にたくさんいらっしゃることでしょう。ええ「わさお」ファミリーと、志村けんさんが絶賛した焼きイカのお店です。

 今回は貧乏旅行のため、1つ500円の焼きイカもスルー。そのためお店の中の雰囲気とかはありませんが、とにかく景色がいいんです。海が見渡せる丘には猫の「グレ子」が眠っています。「わさお」はどこにいったんだろう。それはちょっとわかりませんが、ただ、お店の外観とかは「わさお」がいたころと変わりません。相変わらず等身大パネルが飾ってありましたし、屋外の広い犬小屋もそのままでした。去年焼きイカをシェアした猫はいませんでしたが、それはよろしい。写真を撮って、少し海を眺めて、早々に立ち去りました。


千畳敷海岸で「名物女将」にTKO!?


今回は鰺ヶ沢町の海岸沿いも飛ばして、内側にあるバイパス道路を爆走。最初の深浦町のポイントである「千畳敷海岸」にやってきました。これは1792年(寛政4年)の地震によって隆起した砂浜ならぬ「岩浜」で、当時の津軽の殿様が珍しがってここに千枚の畳と二百の陣屋を用意させ大いに楽しんだという伝説がある場所です。確かにひたすらフラットな岩が広がっていて、この日もそうだったんですが、観光客の人たちが波打ち際まで歩いて行って全身で景観を楽しんでいました。


写真はクリックで拡大します

ここでは近くの民宿兼食堂の女将に呼び込みされ、やむなく外食をすることになりました。

いや、たまたま通りかかっただけの私を妙に熱烈歓迎してくれたんです。「ちょっと休んでいきなさいよ」と席に座らせてくれて、色々と話をして。別に何かを買わせようとか食べさせようとか、そういうわけではないのかもしれませんが、「こうも親切にしてくれたんだから、何とか応えたいな」という思いから、名物であるサザエのつぼ焼きをいただくことになりました。定価500円なんですが、もうすぐシーズンも終わりだからということなのか、250円でした。ごっちゃんし!






いや〜それにしても、こうした形でサザエを食べるのは、もう25年ぶりくらいじゃないかな。秋田県の男鹿半島で食べたのは、まだ1990年代のことですからね。ドラえもんでもおなじみの、サザエのつぼ焼き。ちなみに女将はこの時も食べ方を詳しくレクチャーしてくれました。そのおかげでズルッと肝までいただきました。この、少し砂を噛んでジャリジャリするのもいいんですよね〜!(?)



その後もどういうわけか「ゆっくりしていけばいい」というので店内の小上がりに居座り、店を訪れた人に危なく接客しそうになったり(職業病)、とか何とかした後に店を去りました。「田中食堂」さんです。とにかくスゲー女将でした。いわゆる「大阪のオバチャン」的な感じでしょうか。発達障害も愛着障害も関係ありません。とにかく無限のパワーで強引に巻き込まれ、非常に楽しい時間を過ごすことができました。また行きますといいたいところですが「今度はガールフレンドを連れてきなさいよ」と言われたため、なかなか行けそうにありません。まさか「こないだ離婚しました」とは、とても言えそうにない雰囲気だったので……。


さて、この時点でまだ時計の針は午後2時くらいでした。まだ日没までには時間があるな〜ということで、さらに南下。深浦町の名物である「十二湖」に行ってきました。

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