その16 マイペース・デイズ・ウィズ・ファミ子


 ご無沙汰しております。
 
 車検から4ヶ月。今日もファミ子と元気に走り回っている、いぬがみです。

 この間、実はちょっと大きな損傷と言うか……『地面に転がっている雪ベラ』を踏んづけたところ、弾みで起き上がった柄の部分が私のファミ子を強打。ちょうど左横の、助手席ドアのすぐ前あたりが大きくへこみ、ドアを開閉することさえできない状態になりました。

 それは今のところ応急処置的なもので修復。多少傷跡は残っているものの、現在は助手席の乗り降りOKとなりました。

 しかしながら、その後も細かい傷は増え続けています。ついでに言えばリアバンパーは、吹雪でホワイトアウトした時に駐車しようとして思い切りぶつけてしまい、現在はシルバーのガムテープ(ダイソーに売っているやつ)で補修しています。

 正直なところ、今年は大型出費が多すぎてファミ子の修理費を捻出することができません。独り者であれば、すべてを車につぎ込むこともできますが、現実的に人間のパートナーができてしまった現在では、当然ながら、そちらを優先しなければいけません。

 果たして、あとどのくらい、ファミ子と一緒にいられるんだろう。時々、そんなことも考えます。

 でも、そういう時、思い出したんですよね。

 私はファミ子が好きなんだって。

 決してパワフルじゃないけど、しっかりしたハンドリングで十分によく走るし。5人乗れるし、荷物もたくさん積めるし。冬道も安心の4輪駆動だし。

 いいじゃないか、登坂車線でもたついたって。軽自動車に追い越されたって。

 自然吸気で、特別なチューンも何もない、ごくごくフツーの量産車。確かに頑張れば160キロくらい出るけど、ファミ子はそこまでする車じゃない。その代わり、3時間も4時間も疲れずに運転することができる。それでいいじゃないか。戦闘機じゃないんだから、そう、それで……。


 そんな私のファミ子のオドメーターは「154331キロ」……目標としていた10万マイルまで、あと少しです。

 そーそ。こないだ、とある用事があって青森県十和田市から新潟県まで行ってきたんですが、そこまでの道のりを、ファミ子はちゃんと走りぬいてくれました。

 まあ、ちょっと頑張りすぎると息切れと言うか、しゃくりあげると言うか……。長距離をある程度以上のスピードで走った後、信号待ちで停車していると、回転がストール直前まで下がり、あわてて1000回転くらいまで持ち直して、また下がって……という現象が起こりますが、これ、きっとミッション系の持病なんでしょうね。シフトをニュートラルにすると、アイドリングが安定するし。

 まあ気になると言えば気になりますが、しばらく休ませれば元通りになるし、「ちょっと疲れて息切れしているのかな」という風に考えて、気遣いながら付き合っていこうと思います。


 あとは、そうですね。カーステレオの接触が悪くて、片方からしか音が聞こえない・液晶ディスプレイが不調・とか何とか細かい部分もありますが、ね……いずれにしても、走りに影響はありません。細かいところは気にしません。私はファミ子のどこに惹かれて買ったのか? そして乗り続けているのか? そう考えた時、

 「まだまだ走れるうちは、一緒に走ろう」
 そう思った今日この頃です。


フレームが表示されていない方はこちらへ(フレームありのページになります)