その3 走りの快感、心地よい質感
――点検整備&ガソリン/オイル添加剤投入後のナラシ運転について


ナラシ? 大事だろう やっぱ
でもやらなくても平気って奴 多いよな
ま、人それぞれなワケだから別にいいけど‥‥

よーするにクルマという機械に対する そいつの考え方なワケよ――
新車で買って車検までって奴はそこまでしか考えないし
20年乗り続けたい奴は20年分考えるだろう

オレは大事と思う たとえ新車でなくても――


それと ナラシは自分に対してでもあるよナ
新しいパーツの組まれた機械に自分の体をなじませてゆく――
新しい機械との距離は丁寧に丁寧にツメていくんだ――

 これはコミックス22巻に出てきた台詞です。漫画ではリカコによりエンジンのオーバーホールが行われていました。完全分解&組みなおしをしたので味付けは変わりましたが、それ以外は消耗品交換だけですから、パワーは1馬力も上がっていません(後にオイル潤滑方法をドライサンプ方式にしたことが発覚しましたが)。
 
 実際ナラシ運転が必要だとか必要じゃないとか、そういう話はいっぱいありますよね。何せ製造メーカーでさえ、推奨している会社とそうじゃない会社があるくらいですから。
 
 かく言う私もかつては「ナラシ運転は新車だけのもの」と思い、アルトやワゴンRの時代は車検から戻ってきても別に気にすることなく普段どおり走らせていました。

 城島さんが言うように、考え方なんですよね。アルトもワゴンRも長く乗りたい気持ちはありましたが、そこまで考えたことはなかったですね。良くも悪くもツールとして乗っていたのです。
 
 でも、ファミ子はそれとは違いますから。これまで漠然と考えていた「20年分乗る」ということを、現実とするために。そのためにもタイミングベルトを交換し、ウォーターポンプを交換し、その他なんやかんやと言ったパーツを交換しました。いずれも故障があれば即座に再起不能になるものばかりです。
 
 エンジン回りも足回りもけっこうお金をかけたし、それに応えてくれるクルマだし――。
 
 そういうわけで、とにかく思いっきり時間をかけてナラシをしていこうと思ったのです。
 
 
 あとは、こないだ投入した添加剤のこともありました。ガソリンに混ぜて燃焼室などをクリーニングするマツダ純正部品『デポジットクリーナー』とオイルに混ぜて潤滑系を3000〜5000キロくらいかけて綺麗にする『LOOP ウルトラクリーニング』を車検から戻ってきた直後に投入していたので、その効果がどれほどのものなのか? をさぐるために、丁寧に走りこんでいます。

   本来であれば500回転刻みで踏み込んでいき、少しずつ高回転域までもって行くことで「アタリをつける」のがナラシ作業なんでしょうが、そもそも私の車は3000回転まで持っていくこともまれですからね。あまり回転数を意識して踏み込むということはしませんが、できるだけ「機械をなじませる」イメージを持って運転しています。

 具体的には、「いま自分が乗っているクルマが、どういう仕組みで動いているのか」を想像しながら走っています。そのためにエンジンやメカニズムの解説書なんかを読んで、知識を深めて。こないだ交換した部品は、今どんな仕事をしているのか? というのをイメージしながら走ると、なんだか車との距離がすごく縮まった感じがします。最近ではオーディオの電源を切って、エンジンの音を聞きながら走るのが楽しくなってきたのです。
 
 直6エンジンのように「音がつながる」ことはないにしても、誰か特別な人がエンジンを組み直したわけではないにしても、いい加減に接することができないような『質感』を、この車は持っている――そう思ったのです。
 
 
 というのが私のメンタル的な話ですが、もう少し機械的な話もします。
 
 まず、走行中に結構、白煙を吹くようになった気がします。といっても私がかつて乗っていたワゴンRの末期のように、発進時に勢いよく吹き出して周囲がモウモウとなる(=燃焼室にオイルが混入している)というわけではありません。巡航運転中にルームミラーで見た時、「少し多いかな」と思う程度です。――はっきり確証を持っているわけではありませんが、これが燃焼室にたまった汚れを落としているということなのかな、と思っています。
 
 それから、回転が軽くなったような気がします。運転の仕方を変えたからなのかもしれませんが、先ほども書いた『質感』と同時に『快感』を与えてくれるのです。もちろん制限速度を守って運転するのでレブリミットまで一気に踏み込むような運転の仕方はしませんが、50キロ〜60キロの速度域まで到達する間の加速力が以前よりもよくなった気がするのです。
 
 一方で『燃費向上』をどちらの商品もうたっているのですが、これについては、ちょっとよくわかりません。元々アナログ式の燃料計ですし、以前のように燃費最優先運転をしているわけではないので、あまり気にしていないようにしているのです。まあ最近の高性能燃料計を搭載した(?)車に乗っている方であれば、もう少しデータが取れるのかもしれませんが、私はよくわかりません。
 
 どうしても『そんな気がする』という体感的な話になってしまうのが恐縮ですが、車ってきっとそういうものですよね。少しでも燃費をよくするような走りを探るのも楽しいし、こうやってもっとダイレクトな気持ちよさをもたらす走りをするのも楽しい、ってね。
 
 まだ400キロも走っていないので、これからも丁寧な走りを積み重ねていきたいと思います。そうしたら、もっともっと気持ちよく走れるかもしれないですから。
 
 
 
 追記(2014年2月26日):今日、簡単に燃費を計算してみました。前回満タンにしてから今回の給油まで388キロ走り、今回再び満タンにしたところ、タンクには42.67L入りました。‥‥決して正確な数値ではないと思いますが、ざっと考えても燃費はリッター9キロくらいでした。2年前にすごく慎重な走りをしてリッターあたり10.4キロの数字を出したことがありましたが、そこから考えると思いっっっきり燃費が悪くなったことになります‥‥。
 
 ‥‥いや、これはもちろん私の運転スタイルがいけないのです。燃費をまったく考慮せず、気持ちよくガンガン走りこんでいたから、こういう数字が出たのだと思います。
 
 こういう走り方をするとこうなる。では、どういう走り方をすれば燃費がよくなるのか。気持ちよさとコストを天秤にかけて、これから色々な方法を探ってみたいと思います。
 





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